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商売繁盛を願って御祈祷などをするときの仕訳や別表のやり方。

支出の処理

仕事始めなどに、商売繁盛を願って御祈祷をすることは多いと思います。その時に祈祷料を納める事があります。

そのような時は、「雑費」か「寄付金」で処理を行います。

仕訳

10,000円を納めた場合。

借方 金額 貸方 金額 摘要

雑費か寄付金

10,000 現金 10,000

〇〇神社等

祈祷料

消費税の処理

消費税は不課税で処理します。

 

お守り等を購入した場合

社務所などで購入するお守りなども祈祷料と同様の取り扱いになります。

購入したお守り等の勘定科目は「雑費」で、消費税は不課税で処理をします。

ただし、露店等で販売しているお守り等は、消費税の課税取引になります。

どこで購入(授かった)かで消費税の課税仕入れになるかならないかが決まります。

参考 法人税基本通達

(宗教法人、学校法人等の物品販売)
15-1-10 宗教法人、学校法人等が行う物品の販売が令第5条第1項第1号《物品販売業》の物品販売業に該当するかどうかについては、次に掲げる場合には、それぞれ次による。(昭56年直法2-16「七」により改正)
(1) 宗教法人におけるお守り、お札、おみくじ等の販売のように、その売価と仕入原価との関係からみてその差額が通常の物品販売業における売買利潤ではなく実質は喜捨金と認められる場合のその販売は、物品販売業に該当しないものとする。ただし、宗教法人以外の者が、一般の物品販売業として販売できる性質を有するもの(例えば、絵葉書、写真帳、暦、線香、ろうそく、供花等)をこれらの一般の物品販売業者とおおむね同様の価格で参詣人等に販売している場合のその販売は、物品販売業に該当する。

 

寄附金で処理を行った場合

決算を行うときに、「別表14(2) 寄附金の損金算入に関する明細書」の作成が必要です。

一般の寄附金になる為、一部損金にならない部分が発生します。

別表14(2)の記載

10,000円を寄附金で処理をした場合の別表14(2)の記載

この結果、一部経費にならない部分が発生して、別表4の「寄附金の損金不算入額」欄に記載が必要になります。

一部経費にならない部分の計算式

①(所得(別表4の25番仮計)+寄附金)×0.025

②(期末の資本金×当期の月数÷12)×0.0025

③ ①+②÷4 → 損金算入限度額

④ 寄附金-損金算入限度額=所得に加算する金額

この結果が別表4に記載されて所得に加算されます。

所得が1,000,000円で、資本金が3,000,000円、寄附金は10,000円の場合。

①(1,000,000円+10,000円)×0.025=25,250円

②(3,000,000円×12÷12)×0.0025=7,500円

③(25,250円+7,500円)÷4=8,187円

④ 10,000円-8,187円=1,813円 → 別表4で加算

 

別表4の記載例

 

まとめ

 

ポイント

 

  • 寄附金で処理をする場合、別表14(2)の作成を忘れないように。そして一部経費にならない部分が発生。
  • 多額の祈祷料でなければ、雑費で処理を行うことが多い。
  • 神社等に直接支払う場合の消費税は不課税、露店等は神社等ではないので課税取引。

 

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