ガソリン代や飲食代を取り敢えず自腹で支払い、後から経費の処理で精算を行うことがあります。
このとき、はじめに現金を渡す場合や、後から領収書と引き換える場合があると思います。
はじめに現金を渡す場合。
現金を渡すときに、「仮払金」で処理をします。経費の精算書などの様式の書類を提出して、精算を行います。
経費用で現金を渡すときの仕訳。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
仮払金 | 10,000円 | 現金 | 10,000円 | 〇〇さん |
仮払金は補助を作成しておくと管理がしやすいです。
精算した時の仕訳
ガソリン代を3,240円使用した場合。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
車両費 | 3,000円 | ガソリン代 | ||
仮払消費税 | 240円 | |||
現金 | 6,760円 | 仮払精算 | ||
仮払金 | 10,000円 | 〇〇さん |
領収書と引き換えに現金を渡すような場合。
領収書を貰った時の仕訳。
例えば、打ち合わせのコーヒー代1,200円の精算時。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
会議費 | 1,200円 | 現金 | 1,200円 | 〇〇カフェ |
領収書の金額を確認して、現金を渡します。
ガソリン代のように一部の金額のみ経費となるような場合。
あらかじめ規則として、自家用車で訪問する時はリッター10キロで計算と定めておいて、精算する方法もあります。
例えば、ガソリン代リッター120円、燃費はリッター10キロと定めたとします。
訪問先までの距離は、往復15キロだっとします。
計算
(15キロ÷10キロ)×120円=180円
旅費精算書などの書類と引き換えに支払いを行います。
この時の仕訳
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
車両費 | 180円 | 現金 | 180円 | 精算書別途計算 |
精算書は領収書の代わりに保管しておきます。消費税は課税取引です。
社長や個人事業主の場合
社長が取引先との飲食代などを自腹で支払っていた場合は、借入金で処理することもあります。例えば、飲食代で50,000円支払った場合。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
交際費 | 50,000円 | 借入金 | 50,000円 | 店名 飲食代 |
この借入金は、後から返済を行っても良いです。返済の代わりに、会社のカード等で個人的な支払いを行った場合の処理で使用しても良いです。
例えば、私用の飲食を30,000円分行った場合。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
借入金 | 30,000円 | 現金 | 30,000円 | 社長返済 |
これは、借入の返済なので消費税は関係のない取引です。
社長への借入金がマイナスになるような場合は、社長が会社からお金を借りていることになります。この時は、会社からすれば貸付金なので利息を取ることになります。
会社が社長からお金を借りているときは、会社は利息を払わなくても良いです。利息を払えば、社長個人に雑所得が発生します。
個人事業主の場合は、「事業主借」で処理を行います。事業とは関係のない支出を事業のお金からした場合は、「事業主貸」で処理をします。法人のように利息を考える必要はありません。
まとめ
会社で精算が行われない場合、会社の経費にはなりません。自腹の個人の確定申告で経費にすることもできません。
精算不要の渡切交際費の場合は、給与扱いです。個人の所得税や住民税、社会保険料に影響が出ます。
ポイント
- 仮払金を計上する時は、精算後に元帳で残高が「0」かどうかを確認。
- 精算した時の経費の消費税区分に注意。
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